ペット業界で活躍するスペシャリストに動物系学校のインターン生達がインタビュー!シリーズ 第6弾
"Clumber UP Kennel"でブリーダーとして活躍されている見市さんへ、ヤマザキ動物看護大学インターン生の田村さんにインタビューしていただきしました。
Q1 まずご紹介も兼ねてClumber UP Kennelさんのこだわりや、犬舎としての特徴などをお伺いしてもよろしいでしょうか。
A1 はい。うちは静岡県浜松市、愛知県との県境ですね。本当に山の中のケネルです。そこでジャックラッセルテリアのブリーディング、それからボーダーテリアのブリーディング、美容・トリミング・トレーニング・お預かり、そういった犬の総合施設、介護も含めてですね。をやっています。で、まぁうちで大事にしている事というのは、適切な犬たちにとってのQuality Of Lifeが保たれた食事・運動・栄養、一頭一頭あの適切にケアすることが大事だと思ってやっていますね。
Q2 ペットショップではなく、ブリーダーさんから新しい家族を迎え入れることのメリッとはどのような所でしょうか?
A2 うーん。メリットっていうよりも、もうそもそもペットショップから迎える選択肢って世界中で日本及びアジアの限られた国にしかない消費行動で、あの決して一般的な事だと思わないでほしいんですね。で、想像してほしいのは飼う人のメリットじゃなくて、その子犬たちを産む親犬たちがどう暮らして、どう育って、どう生きているのかっていうことに想像力をめぐらしてもらいたい。ペットショップの子たちどこから来るのかな?まぁ繁殖場ですよね。その繁殖場の犬たちが一生の中で何回子どもを産まされて、どれだけ運動して、どれだけおいしいごはんを食べて、どれだけ愛されて育っているのかなって。きっとそういう生活じゃないですよね。もう可哀そうな犬たちってたくさん、皆さんどっかでは目にしたり、耳にしている。だけどペットショップで飼う時は、その事が無かったことみたいにして、まぁ買う人がほとんどで、だから飼う人のメリットなんていうのは当然健康な子犬を飼えるとか、出自が分かった子犬が飼えるとか、良い血統の犬が飼えるっていうメリットは当然あるんだけれども、その人間のメリットの前に、そのうーん、お店でペットショップで並んでいるような命を売り買いする事がそもそもあるべきではないっていう前提をやっぱり理解してほしいなと思いますね。
Q3 世界中の数々のドッグショーで受賞歴をお持ちの見市様ですが、美しいワンちゃん達を育てていくうえで大切な健康管理について、こだわられている部分はどのようなところなのでしょうか。
A3 まず、あの世界中のドッグショーで成績を残すワンちゃんは、うーん、健全であること。健全であるっていうのは、脚が健全であるとか、まぁ内臓が健全であるとか、皮膚が健全であるのと同様に心も健全じゃなきゃいけない。じゃあどうやったらそういう犬ができるのかなって言ったら、まずは血統ですね。健全な繁殖をすれば健全な子が産まれる。でもその産まれた子たちを離乳食から適切な、まぁうちでいうとグルテンを食べさせないとか、あの粗悪なドッグフードを食べさせない。まぁうちだともうフリーズドライのフードと赤身の牛肉とかお肉しか与えない。それからあとは、最近すごくよく言われているのが「腸活」っていうのを皆さんも耳にすることがあると思うんですけれども、一生その犬が健康に生きるための腸内環境は生後ふた月くらいから生後8ヶ月くらいで小型犬だと出来上がるって言われてるんですね。その時にできた腸の中の環境が、10歳になっても15歳になっても作用して、ガンになりにくいとか病気になりにくい、ストレスになりにくい、アレルギーになりにくい体を作る。ということで、うちはもう恐らく他の犬舎さんとは食べさせているものと生活環境がたぶんまるで違うと思いますね。
Q4 ジャックちゃん以外にブリーディングに興味のある犬種を教えてください。
A4 うちはボーダーテリアを繁殖してます。英国原産のまぁもうジャックラッセルよりもっと古い犬種ですね。そのテリアを繁殖していて、あと今、えっと繁殖に関していうとドイツ原産のアーフェンピンシャー、大体3kg~5kgくらいの黒が中心となったワーキングドッグですけども、それをこっからブリーディングしていこうかなと思ってます。
Q5 新しい家族を探している飼い主様に向けて、このようなご家族にお勧めというようなアドバイスを頂いてもよろしいでしょうか。ジャックちゃんを迎える上で大切にしてほしい事なども踏まえて伺えればと思います。
A5 えっと大体ほとんどの皆さんが子犬を迎えたいとなって、えーなんていうかな。。ジャックラッセルを飼いたいってなって、大体ググって上から3つ4つ出てきたところにコンタクトを取る。あるいはブリーダーサイトね、みたいなものを検索する。あるいはペットショップに行くみたいなことで子犬をまず探すと思うんですね。ただ例えばですね、会社を選ぶとき、例えば短大を卒業して、大学を卒業して、どんな会社に行きたいかなってなった時って、どうやって考えるかっていうと「自己分析」ってしますよね?私ってどんな人かな、活動的なのかな、内向的なのかな、旅行が好きなのかな、花が好きなのかな、映画が好きなのかな、私は映画が好きだから映画会社に行きたいわとかね。そういう風に「自己分析」しますよね。私がどんな人だからどんな会社がうまくいくんじゃないかって思うのね。だけど動物飼うのも一緒で、私がどんな人か知らなかったら、どんな犬が自分の生活に合うかってわかんないですよね。すごい内向的であんまり活動的じゃないんだけど、なんかの映画で見たジャックラッセルが可愛いいからって飼っちゃうとこれ不幸ですよね。活動的な犬種ですから。だからまずは犬を飼いたいと思った時に、ありとあらゆる自己分析、私は内向的なのか外交的なのか。人と関わりたいのか。海が好きなのか山が好きなのか町が好きなのか。キャンプが好きなのか。インドア派なのかアウトドア派なのか。3年後5年後10年後自分はどんな生活をしてるのか。考えた時にその暮らしに合致できる犬種を選ぶことがまずひとつ。合致できる犬種を選んだら今度はブリーダーさんを探すこと。でブリーダーさんていうのは、やっぱりその犬種を愛して、その犬たち一頭一頭を大事にしている人を探して、すぐ欲しいんじゃなくて、例えばジャックが欲しいなと思ったら、半年後1年後を目標にいい子が迎えられるように、一番良い下調べと待つ時間と準備する時間っていうのを持ってほしいと思いますね。