Dog Specialist Interview #12 ドッグトレーナー 田端 圭子さん




ペット業界で活躍するスペシャリストにフリーステッチスタッフがインタビュー!シリーズ 第12弾

ドッグトレーナー田端 圭子さんへ、フリーステッチスタッフの山本さんにインタビューしていただきました。

Q1 自分自身を犬で例えるとなんの犬種でどんな性格だと思いますか?
A1 考えたんですけどシベリアンハスキーかな。

<スタッフ>あ、そうなんですね。かっこいい感じの。

いやそういう意味じゃないんですけど。パートナー犬ゴールデンとコーギーなんですけど、性格は違うなぁと思って。どこが似てるか(ハスキーに)っていうと、スタミナがあるとか。結構、スタミナすごい、こう見えてあるところとぉ、どなたとでも友好的にうまくやってけるところってのはあるかな。あとすごく似てるなと思うのはにぶいところうっても響かないようなにぶさがっていうと、ハスキー飼ってるオーナーさんに怒られそうなんですけども。

<スタッフ>それがいいとこでもありますもんね

そうですよね。そう思っているのでちょっと鈍いところも似ているなぁと思ってハスキーかなって思ってます。

<スタッフ>結構皆さん飼われてるワンちゃんとにていると言われる方が多いのでちょっとびっくりしたんですけど。

ちょっと違いますね。ゴールデンとかコーギーでは。うちポメもいるんですけどポメも違います。

Q2 様々な分野で活躍されている田端様ですが、このようなトレーナーになろうと思ったきっかけを教えていただいてもよろしいでしょうか。
A2 一番最初はドッグセラピーに興味持ちまして。なにかこうやっぱり人のために犬と一緒にできたら素敵だなっていう結構、単純に思って、ドッグセラピーも習えるトレーナーの学校に養成学校に入ったんですけれども、実際卒業して現場に行きまして、思ってた以上に犬が素晴らしんですね。犬って凄いんですよ。もう熱弁しちゃいますけど。ただいるだけで笑顔を引き出したりとか、あと昔飼っていたワンちゃんのこと思い出せて凄くいい表情をしてくださったりとか、老人福祉施設に行ったりするんですけど、やる気も出させて「じゃあ私がやってあげる」っていう声が上がったりとか、そういうところを見て、犬ってなんでこんな凄いのっていう改めて思いまして。こんなにいい子たち、素晴らしい能力を持った子たちのために何かできないかなっていうのを思っていろいろ勉強もはじめて、やっぱり犬たちがほんとに最後の最後まで元気に歩いて元気に遊んで一生を送れるってところが最終的には、望むことなので、それで運動のこととか体のこととかを、勉強する場所もあったので勉強させていただいて、今も勉強中でまだまだ途中な感じですけれども、少しでも犬たちがいい思いができて楽しく人生、犬生を送れればいいなって思ってます。

<スタッフ>初めは人のためにっていう感じだったのですね

そうですね。そっちに目がいってたんですけれど、ワンちゃんのために。ほんとに素晴らしいんです。犬ってすごいんですよ。すごいと思います。

Q3 「犬を犬として尊重し、理解する」というお考えをお持ちになられていらっしゃいますが、犬を理解するために気をつけて観察していることや、これは大切だ!と思われることはどのようなところでしょうか?
A3 犬って人とは違うんですよね。全く違う習性持ってるのにほんとに家族として一緒にいられる。私これ犬が合わせてくれていると思うんですよ。人が合わせているわけではなくて、ほんとに犬たちがしっかり合わせてくれている。だからと言って人として扱ってしまうと多分犬達は凄く窮屈だと思います。やっぱりそれなりの習性を持っているので、そこをしっかり「犬ってどんな生き物」ってしっかり理解して、犬たちが生活しやすい環境を作ってあげるっていうのが凄く大事かなと思ってるんですけれども。理解するにはやっぱり観察がすごく必要だと思うんですけれども、体の動きですとか表情。表情もすごく豊かなので、表情とか体の動きとか、あと周りの状況ですね。こういう時にこういうことをするとかってことも周りも犬も観察して、そして単純に見るようにしています。思い込みなくして単純に今楽しいの、嫌なの、これしたいの、したくないのっていうのを単純に。人間が考えるみたいなってよりは、見たまんまを単純に考えるようにして判断するようにしています。あと心がけているのが、できるだけ【不安にさせない事】と、あと【興奮させない事】をしてます。不安になっちゃうと私ドッグダンスもしているんですけど、トリックを教えようとしても不安、分からないと不安になるんですね。そうすると「なにを言っているか分からない」という顔もしてくれるんですよ。で、そうなっていくと全然習得してくれないですし、やっぱり不安になってしまうと「嫌だな」って気持ちが出てくる、ストレスにもなってきます。あと、興奮してしまうともう犬たち自分で自分のこと抑えられなくなるので、興奮しすぎないくらいのテンション。ある程度上げたほうがいろんなことやってくれるんですけど、興奮しすぎない。ちょっと興奮してきたなと思ったらこちらの対応を少し落ち着かせて、声も落ち着かせてゆっくり指示出すとかして【不安にさせない】【興奮させない】などはなるべく心がけています。

<スタッフ>興奮させないって難しいですね。楽しくての興奮って良いと思っている方もきっと多いのかなと思ったりしているんですけ。

楽しくてもこちらに集中していると興奮しすぎてないんですよ。次何やるのっていうお顔でこっち見てくれたり。これやる、やるやるっていうもうそこが超えてしまうともう集中どころじゃなくただ体が踊ってしまう。うちの子も結構ゴールデンはテンション高い子だったので若い頃とかも。一度火がつくと、なんか飛んでるんですね。もう地に足が着いてない状態になっちゃうともうなにも入らないので、そこに行かせないように。

<スタッフ>いい状態で学べるようにという事ですね。

Q4 『人も犬もストレスのかからないしつけ』というどのようなことなのでしょうか?
A4 しつけって毎日の積み重ねだと思うんです。こうやってほしいということを毎日毎日ちょっとずつでいいから積み重ねることなんですけど、毎日やることも大事なんだけど、環境をちょっと変えるだけであれこんなに良くなったって時もあるんですね。なのでまずはお家のワンちゃんたちが生活する環境、例えば食べて欲しくないものはもう閉まっておくとかもうほんとに単純なことです。そういうところをしっかり環境を作ってワンちゃんたちが【こちらが困ることができない状態】をしっかりつくるのが一つと。あとこれはたぶんオーナーさんもそういう環境を作ってしまえば別に大変でもなんでもないですよね。犬も人も大変じゃない。それとあとはストレスがかからないというのは、そのいやなことを全くしないという意味ではないんですね。やんなきゃいけないことはたくさんあるんです。 だけどそれを楽しくできたらたぶんワンちゃんも人も楽だと思うんです。なのでお散歩の中とお家で遊ばせてる中を中心にしつけをトレーニングなりしつけをやってもらいます。そこでいろんなことをやって楽しい楽しい。なので言われたことを我慢してやるんではなくて、それやるの楽しいっていう風に思わせる。そんな感じで犬も楽しい。で、犬が楽しいと飼い主さんもやってて喜んでるっていう表情を見るのはみなさん楽しいと思うので楽しくやっていくというところですね。そこをできるだけ心がけているんですけどもう。ちょっとこれは違うと思うんですけどドッグダンスのトレーニングなんかの時には、よくわかんなくなったり疲れたりするとワンちゃんたちって「なんか嫌だな」ってなるんですね。でもドッグダンスってほんと楽しいが大事だと思うんですね。ちょっとでも嫌だなって顔を見たらそこで最後大好きなトリック一個やって褒めて終わらせてっていう風にオーナーさんに言ってて。楽しいうちに全て終わらせる。ストレスをなるべくかからないように、なるんじゃないかなって思ってます。

<スタッフ>先ほどのお散歩とか遊びの中にしつけを取り入れるという事をおしゃっていたんですけど、一般的にオーナーさんってしつけって「よし、やるぞ」ってなって「時間を作る」とか場所を「どこか広い公園に行かないといけないって環境をあえて作ってやらなきゃ」って結構大変なものって思われている方って多いのかなって思っているんですけど、そんなことはないってことですもんね。

そうなっちゃうともう今日疲れたからやめようってなっちゃいますもんね。で、今日もお散歩の講習あったんですけれども、そこでも、例えば横断歩道でおすわりさせる。それで座ったらすぐ褒めちゃう。もうそんなのでいいと思うんですよね。それで少しむこう向いていたらおいでーって呼ぶとか。ほんとにお散歩のなかってすごくたくさんそういうことができるので、やってもらいたいし。遊びの中でも、おもちゃで遊んで、ぱって持ち上げて、そうすると「なに」って待ちますよね。それでマテの練習できちゃうんですよね。そんな感じで期待を持ってる中でマテだとかも練習できるので、そんな風にやっていたら楽しいかなって思ってやっていただいてます。

Q5 今後、現在行われている活動を通してどのような社会になっていってほしいとお考えでいらっしゃるのでしょうか?
A5 やっぱりもっともっとうちも三頭いるので、大中小っているんですけど、犬と一緒に入れる場所とか、普通に犬もいいよと言ってくれるところを増やしたいし増えてほしいんですけれども、それにはやっぱり飼っている側のマナーだと思うんです。もうそこのマナーができなかったり犬が嫌いな人とか興味ない人とか通用しないとか、受け入れてもらえないと思うので。
例えば飼う前のこういう犬に関しての勉強ができる場とか、そういうところを増やしていけたらなって思っています。あとはセラピーですとか、あと子供達への動物介在教育なんかで「犬って凄い生き物なんだよ」って「人に寄り添ってくれる生き物なんだよ」ってことを伝えていけたらななんて思ってます。

<スタッフ>お話しできる範囲で大丈夫なんですけど、今その活動のために何かされていることはありますか?

なかなかそれがね難しいですね。ワンちゃん飼う前の講習って組もうと思っても来ないんですよ。オーナー様たちやっぱりそこの時は必要と思ってないんだと思うんですね。迎えられてから「あれ。どうしよう」ってなって来る方がほとんどで。掲示してもなかなか来ないので、良く外国は「講習受けてから犬飼ってください」っていう国もあるとおもうので、他力本願ですけど、行政の方でそうやってやってくれないかって思ったり、もうちょっとでもトレーナーもそういう活動していったらいいんだろうなとは思ってますけど。

<スタッフ>人の子供の時にお母さんになる前の講習みたいなイメージですね。お父さんの講習みたいな。確かにできたらいいですよね。

できたらいいなって思うんですけどね。なかなか、みなさんに響かないのは確かです。

田端 圭子ドッグトレーナープロフィール

Interviewee: Dog trainer Keiko Tabata
Interviewer: freestitch Stuff Ayumi Yamamoto

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